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2024年04月28日
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ドレークの方程式による

2008年02月14日
去年の最後のブログ更新であったUFO論議に関してつけたしです。
前回では名前しか登場しませんでしたが、皆さんはドレークの方程式、
N=R*×fp×ne×fl×fi×fc×L
をご存知でしょうか。さて今回は前回(UFO論議)の計算内容についての記事とします。ドレークの方程式では、代入する数値に大きな差があるので今回は極力、地球外文明の数が多くなるよう、数値を決定したいと思います。
(注釈)
N :我々の銀河系に存在する通信可能な地球外文明の数
R* :我々の銀河系で恒星が形成される速さ
fp :惑星系を有する恒星の割合
ne :1つの恒星系で生命の存在が可能となる範囲にある惑星の平均数
fl :上記の惑星で生命が実際に発生する割合
fi :発生した生命が知的生命体にまで進化する割合
fc :その知的生命体が星間通信を行う割合
L :星間通信を行うような文明の推定存続期間


①銀河系で1年間に生まれる恒星の数 R*
銀河系とは、地球が存在する天の川銀河のこと。
1年間に誕生する恒星の数=銀河系の恒星の数÷銀河系の年齢
また、
銀河系の恒星の数:約2000億個
銀河系の年齢:約100億年(実際には136億年)
これより、1年間に誕生する恒星の数は20個であると推定できる。
(銀河系の年齢を少なく見積もったのは銀河誕生以来、寿命を迎えて超新星爆発を起して消えた恒星もかなりあったと思われるので、その分の穴埋めのため。)

②生まれた恒星系が惑星を持つ確立 fp
最近の研究によると、恒星が惑星を持つのは普通であることがわかっているのでその確率は1とおける。
ただしホットジュピターのような例もあるため、恒星系が地球型惑星を持つのは100%ではない。
地球型惑星は発見しづらい上、宇宙研究も始まったばかりなのでここでは恒星系が地球型惑星を持つ確率を0.5と予測する。
(ちなみにこの検証においては木星型惑星においては気圧が高いなどから生命が生まれる可能性はほぼ0と仮定。)

③恒星系で生命が生まれる可能性のある惑星の個数 ne
他の恒星系が太陽系と同じとは思えないが他にデータが無いので太陽系のデータを暫定的に利用する。
太陽系で生命が生まれる可能性があるのは金星、地球、火星のほか、木星の衛星であるタイタンも生命がいる、あるいは生まれる可能性があるとされている。
したがって、この検証では最も楽観的な数値を用いて、求める個数を4個とおく。

④その惑星で実際に生命が生まれる確率 fl
これもまた太陽系以外にデータが無いので③と同じように太陽系のデータを暫定的に利用する。以下も同様。
③より、生命が生まれる可能性のある惑星は4つで、実際には我々の住む地球のみであるから、求める確立は1/4=0.25。

⑤その生命が知的生命体まで進化する確率 fi
まず、知的生命体の定義を「文明を作れる体と頭脳をもった生物」と定義する。
文明を作れる体として考えられるのはヒューマノイド形態、もしくはそれに類する形が考えられる。
ヒューマノイド形のほか、象の鼻のような器官を持っている生物、あるいは二足歩行タイプの恐竜形が考えられる。
高度な知能を有するためには常に脳を活動させる必要があるので恒温であると考えるのが適当。
したがってそのような生物は哺乳類・恐竜またはそれに類する生物である。
また条件さえよければ軟体動物や両生類でも知的生物に進化することは可能ではあるが、今回の検証ではその過程で哺乳類・恐竜に収斂進化するとする。
また、他にデータがなく、また一番宇宙人の可能性を楽観視するため強引ながらもこうした生物はいずれ必ず知的生物になると仮定する。
以上より、恐竜・哺乳類またはそれに類する生物にまで進化すれば知的生命体を持つことが可能。
これを地球に当てはめて計算すると、(ただし生命誕生から三畳紀半ばまでの2600万年周期の変動がひとつでも欠けたら哺乳類・恐竜は誕生しないと仮定)
・生命の誕生が35億年前
・哺乳類・恐竜を生んだ三畳紀半ばの大量絶滅が2.5億年前
・生命誕生から哺乳類・恐竜誕生までの期間:35億-2.5億=32.5億年
・2600万年周期の変動の回数:32.5億÷2600万=125回
・その2600万年周期の変動が1回もかけない確率:1/125=0.008
今回は、哺乳類・恐竜が生まれる=知的生命体誕生と仮定しているので、その確率は0.008。

⑥その知的生命体が他の恒星形へ向けて通信を試みるほどの文明を持つ確率 fc
現状、そのような生物はホモ・サピエンスのみであり、データが不十分で工業文明への発達が必然か否かはわからない為、求める値は0~1である。
0の時は人類の場合産業革命おこらず、原始的な生活を送り続ける場合である。
この数値の中間値をとって今回は求める確立を0.5とおく。

⑦その文明が継続される長さ L
これもまた、非常に楽観的な数値をとることにする。
過去に地球上でおきた知的生命体の交代劇、ネアンデルタール人と現代人=ホモ・サピエンスの例が知的生命体の種としての寿命を考える上で参考とする。
・ネアンデルタール人の登場:約30万年前
・現代人の誕生      :約10万年前
・ネアンデルタール人の消滅:約 3万年前
ネアンデルタール人の生存期間:30万年-3万年=27万年
(現代人との並存期間は7万年)
またこれより、楽観的にみつもって知的生命体は次の知的生命体と数万年は共存できる。
よってネアンデルタール人の種としての寿命から、知的生命体の寿命を約27万年とおける。
ここで現代人の例を用いるとこの10万年間で他の恒星系へ向けて通信できるような技術を持ったのはおよそ100年前であるから
その10万年間は丸々恒星間通信以前の状況であったといえる。
したがってそれを種としての寿命から引くと、
27万年-10万年=17万年
より、求める文明の長さは非常に長く見積もって17万年。

①~⑦の計算結果をドレークの方程式に代入すると
N(我々の銀河系に存在する通信可能な地球外文明の数)=R*×fp×ne×fl×fi×fc×L
         =20×0.5×4×0.008×0.5×170,000
         =27200
となり、その数値は27200個である。
また、銀河系を平面の円盤と仮定した場合、銀河系は直径が10万光年であるから、銀河系の面積は
銀河系の面積=5万光年×5万光年×3.14=78億5千万平方光年
またこの面積の中で1種の知的生命体が占有できる円の面積を求めると
円の面積=78億5千万平方光年÷27200個=28860294平方光年
そしてこの円の中心に知的生命体のすむ惑星のある恒星があるとすると、知的生命体の住む惑星間の距離はこの円の半径の2倍にほとんど等しい。
円の半径をrとおくと、
3.14×r^2=28860294平方光年
  r^2=9191176.4平方光年
  r=3031.7光年
ゆえにその惑星間の距離は
2r=2×3031.7光年=6063.4光年(終)

というわけで、地球から最も近い惑星間通信が可能な地球外文明のある惑星は大体6000光年先にある、という結論となります。
ただし、実際には銀河は中央ほど密度が高く、太陽系は銀河の端にあるので、今計算結果を用いたとしてもこれよりもより遠いと考えられます。
で、前回(UFO論議)の結論となるのでした。
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Comment
無題
この記事に関係ありそうな新聞記事を見つけたので、紹介したいと思います。その記事というのは、とある国際観測チームが、太陽系外に、恒星と惑星二つを含む惑星系を発見したそうで、それぞれの重さ、明るさや天体間の距離が太陽系の太陽、木星、土星の構成とよく似ているため、そばに地球によく似た惑星が存在する可能性がある、というものです。その惑星系は太陽系から五千光年の距離にあるそうで、恒星の重さは太陽の約半分、その周りを回る惑星は内側から順に、木星の0.71倍、土星の0.91倍で、距離の比率もそれぞれ、太陽と木星、太陽と土星の距離の比とほぼ同じだという話です。その国際観測チームに参加している日本の研究所の教授の話だと、地球のある太陽系をそのままだいたい半分に縮小した構成で、温度や明るさなど色々な面で、我々の太陽系に非常に近いそうです。いやはや、その惑星系から生命が発見されればいいなあと思います。
その距離は
仮にその惑星系に地球外知的生命体が存在するとしたら、結構近い距離ですね、私が算出した数値と。まあ、私の考え方が全て正しいということではないでしょうが。
私もこのニュースは帰宅後に見ましたが、もしそこに知的生命体がいて私たちと交信できたとしても現状の手段では大体10000年かかって私は陰も形も無いのが残念です。
ところで、ここに地球人類と同等の種が存在したとしたら少しミニサイズになるんでしょうかね、惑星の大きさからすると。
そうでしょうね
ただ私が気になるのは、惑星がミニサイズってことはその分重力も小さいってことなので、もしその惑星に生物がいるとするならば、どんな形をしてるのかなあって思いますね。
もし……
その星がこの太陽系で言うところの火星的存在であるとすれば、重力や酸素濃度を考慮した、いわゆる、タコ型のものになるでしょうし、おそらくは必ずしもヒューマノイドとはかぎらないでしょうね。
その上、人類とは思考プロセスも違うかもしれませんしね。
ていうか
重力が小さすぎて、水や酸素が宇宙外に逃げてしまって結局生物が存在しない、ていう結論にならなければよいのですが。なんせ、いくらその惑星系が太陽系のミニチュアだからといっても、ガリレオの相対性原理により物理法則まで変わることはないですからね。
とはいうものの
宇宙空間でも生きることが出来る微生物がいるくらいですから、案外、一度生命が生まれてしまえば、あとはどうにでもなるのかもしれません。酸素と水が必要なのは地球人類だけかもしれませんし、何かしらあれば、おそらくその物質はその生命が誕生したときに周りにあったものでしょうが、それさえあればあとはどうにでもなるのではないでしょうか。
ヒューマノイドでなくても、記事にあるとおり、道具が作れる体であればいいわけですからね。
ひょっとすると、今回この記事では木星型惑星には生命は誕生しない、としましたが、案外誕生しうるのかもしれませんし。
ともすれば、実体のない「情報生命体」なるものがいない、ともいえないような宇宙ですからね。「いない」ことを証明するのは並大抵のことではないですからね。
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